客席を広げずに二つ目のブランドを
昼は満席になる一方、夜は厨房が空いているカフェレストランに向けた、同じ厨房から二つ目のブランドとデリバリー・テイクアウトを展開するロードマップです。
- 企業名
- X社
- 規模
- キッチン一つのカフェレストラン、中小企業
- 現在の販売形態
- 昼は店内飲食、電話でデリバリー・テイクアウトの注文
- 目標
- 同じキッチンからデリバリー・テイクアウトと二つ目のブランドを展開
- 作業計画
- 5〜10日間の店舗診断の後にレポートを作成します。導入にかかる期間は範囲に応じて計画します。
- サービス
- 店舗診断から始まる9件のサービスの組み合わせ。一覧はページ下部にあります
現状分析
X社の現状は次のとおりです。
- 昼は店内が満席になり、キッチンの忙しさはこの時間帯に集中しています。夜と週末は、コンロ、オーブン、仕込み台の大部分が空いています。
- メニューは朝食からデザートまで幅広く、一部の商品はその商品のためだけに専用の食材を必要とします。
- レシピと盛り付け量の詳細は職人の記憶に頼っており、シフトによって商品の仕上がりが変わることがあります。
- デリバリー・テイクアウトの注文は電話で受けています。商品と容器は店内で出す皿に合わせて選ばれています。
- メニュー写真は必要になるたびにスマートフォンで撮影しています。
- ブランドは地元で知られており、オーナーはこの知名度をデリバリー・テイクアウトにも生かしたいと考えています。
重点課題
解決策の各要素は、次の五つの問いのいずれかに答えるものです。
- 空いている夜と週末のキャパシティを、どの商品でデリバリー・テイクアウトに振り向けるのでしょうか。
- 二つ目のブランドはメインブランドと何を共有し、どこで独自のアイデンティティを持つのでしょうか。
- メニューに何を残し、何を絞り込むのか。盛り付け量と原価をどう標準化するのでしょうか。
- 職人が休みの日にも同じ商品をどう提供し、新しいスタッフはどこから仕事を覚えるのでしょうか。
- デリバリー・テイクアウトのチャネルで、二つのブランドを容器、写真、アレルゲン情報によってどう見せるのでしょうか。
ご一緒する際の進め方
- 店舗での調査日
- 5〜10日間店舗に滞在し、開店時、ピーク時間帯、閑散時を外から観察します。営業は通常どおり続けていただきます。オーナーは目標と記録を、職人は現行のレシピと作業の流れを私たちと共有します。
- 職人とチーム
- 職人はチームに残ります。そのノウハウをカードに落とし込む際、私たちにとって最も身近な協働相手となります。実行段階ではチームと肩を並べて作業します。
- 情報と記録
- レシピ、売上、在庫の記録が開示されるほど、評価はより深まります。顧客と従業員のデータは非公開で扱います。
- 決定権は貴社に
- どの提案を実行するかは貴社が選びます。店舗診断とレポートのみで始めることも可能です。
- 提案書
- 提案書は範囲に応じて作成します。対象となるのは、ご利用のサービス、店舗での調査日数、レポートのみか、レポートと実行支援まで含むかです。
解決のアプローチ
解決策は四つの領域で一体的に構築します。各領域は互いに結びついています。絞り込んだメニューが二つ目のブランドと共有する食材を決め、商品カードは研修と写真撮影の両方の基になります。
キッチンの処理能力と二つ目のブランド
- キッチンの時間帯ごとの稼働状況、設備、シフトを洗い出します。
- 空いている時間帯に向けて、メインメニューと食材や設備を最も多く共有できる商品を選びます。
- 二つ目のブランドには二つの方法をご提案します。貴社独自のアイデアによるオリジナルブランドか、私たちの既成ブランドのいずれかを貴社向けに調整する方法です。既成ブランドの場合、定められた使用権と調整は一回限りの費用で提供します。
- スタッフの動きを文書化します。誰がどの時間にどの持ち場に就くか、二つのブランドの注文が重なったときにどの順で対応するかまで定めます。
- 仕込みに時間のかかる半製品については、製造委託を検討します。
- 各商品をプラットフォーム手数料、包装コスト、作業負荷を含めて試算し、実質的な上乗せ効果がある商品をメニューに加えます。
メニューと商品
- 売れ行きが低い商品、原価が高止まりしている商品、調理に時間がかかる商品を選り分け、メニューを絞り込みます。
- 残す商品と新商品の味、ポーション、原価を標準化します。
- デリバリー・テイクアウト商品の盛り付けと製造を、配送中の状態を踏まえて見直します。
- 商品ごとに商品カードと調理手順を作成し、仕入れと包装をカードにひも付けます。
- レシピとポーション単位で、カロリー、栄養成分、アレルゲン情報を法令に沿って作成します。
- 新商品はまず試作し、チームが手順を定着させてからメニューに加えます。
オペレーションとチーム
- 検品から閉店までの工程を洗い出し、ミスが最も多い箇所を明示します。
- 業務ごとの手順書と、開店・閉店・梱包のチェックリストを作成します。
- デジタルチェックリストの内容を、貴社が使用中のツールで運用できる形で用意します。
- 各商品の皿の上とパッケージ内での見え方を示すビジュアル作業カードを作成します。
- キッチンとホールのスタッフに、新しい手順を短い研修コンテンツで指導します。
- ロス、遅延、点検記録について、管理者向けの指標と確認のルーティンを定めます。
ブランド、ビジュアル、販売チャネル
- 二つ目のブランドのポジショニング、ストーリー、メインブランドとの関係を明確にします。
- 注文チャネルを選定し、二つのブランドのメニューを各チャネルに合わせて整えます。
- 包装はブランドアイデンティティと商品の配送条件に合わせて選びます。
- フードスタイリングと撮影構成により、メニュー、プラットフォーム、SNS向けに統一感のある写真一式を制作します。
- 価格は原価と合わせて設計し、セット商品とクロスセルを用意します。店内のお客様には二つ目のブランドを、デリバリー・テイクアウトのお客様にはメインブランドをご案内します。
- ローンチ、キャンペーン、SNSの計画を立て、実施もともに進めます。
納品物
プロジェクト終了時にX社の手元に残るもの:
- 店舗診断レポート:観察結果と考えられる原因
- 処理能力とスタッフ配置の計画
- 二つ目のブランドのポジショニング、メニュー、メインメニューとの共通食材の対応表
- 絞り込んだメニュー
- 商品カード:レシピ、ポーション、原価
- カロリー、栄養成分、アレルゲン情報
- 業務ごとの手順書
- 開店・閉店・梱包のチェックリスト
- ビジュアル作業カードと研修コンテンツ
- 管理者向け指標と確認のルーティン
- パッケージと注文チャネルの計画
- 撮影一式、ローンチ・キャンペーン・SNSのコンテンツ計画
目指す成果
いずれも、実行した提案内容と店舗の条件によって変わります。
厨房とチーム
- 空いている夜と週末の時間帯を、二つ目のブランドの販売時間として計画します。
- すべての商品のレシピ、ポーション、原価を文書化し、どのシフトも同じカードで作業します。
- 在庫と仕込みの負担は、二つのブランドに共通するニーズに合わせて組み立てます。
- 新しいスタッフも、手順書、カード、短時間の研修で仕事を覚えられます。
- ロスや提供遅れが、管理者の確認する指標に表れます。
ブランドと販売チャネル
- 客席を広げずに、二つ目の収益チャネルを試すことができます。
- 二つのブランドがそれぞれ独自のアイデンティティを持ち、共通のキッチンから供給されます。
- デリバリー・テイクアウトのチャネルでは、写真、パッケージ、商品情報が二つのブランドをぶれなく伝えます。
- メニュー表示に必要なデータがそろい、メニューの変更に合わせて更新されます。
- 新しい販売ラインや拠点を加える際も、同じ文書化された運営方法を使います。
出発点の問いに戻ると
問いは、空いている厨房が客席を広げずに新たな収益チャネルを担えるか、というものでした。
私たちは答えを三つの場所に求めます。キッチンの稼働時間、メニューのシンプルさ、そしてチームが手にする文書化された業務の流れです。二つ目のブランドは共通のキッチンから供給され、メニューは二つのブランドに合わせて絞り込まれ、チームはすべての商品をレシピカードに沿って仕込みます。
キッチンに空いている時間帯があれば、お聞かせください。二つ目のブランドか、デリバリー・テイクアウトか、メニューの絞り込みか、どこから始めるのが適切かをともに見極めます。